コラム
COLUMN
2019.05.09 Cat Friendly 看護師コラム
【動物看護師執筆】猫コラム⑦ 猫の血液型
人間と同様、猫ちゃんも血液型が存在します。
似ているようで違うところがいくつかあるので、その違いについてご紹介します。
猫の血液にはO型がない!
人間の血液型がA型、B型、AB型、O型の4種類あるのに対して、
猫は、A型、B型、AB型の3種類しかありません。
血液型はどうやって決まる?
人間の場合は、両親の血液型がA型とB型であればAB型も誕生しますが、
猫の血液型は「A>AB>B」とA型の遺伝子が最も強く、
その力関係から子の血液型が決まります。
☆A型が生まれる組み合わせ
A型+A型
A型+B型
A型+AB型
☆AB型が生まれる組み合わせ
AB型+B型
AB型+AB型
☆B型が生まれる組み合わせ
B型+B型
血液型の割合
A型が80%、B型が20%、AB型が数%です。
ほとんどがA型ですね。
AB型はB型より遺伝子の力関係としては強いですが、絶対数が少ないためこのような割合になります。
B型が多い猫種
15%~30%くらいの確率でB型の猫がみられる猫種
ブリティッシュショートヘア、エキゾチックショートヘア、デボンレックス、コーニッシュレックス、アビシニアン、ソマリ、ペルシャ、ヒマラヤン、スコティッシュフォールド、スフィンクス
ほぼA型の猫種
シャム、ロシアンブルー、オシキャット、オリエンタルショートヘア、アメリカンショートヘア
血液型を知っておくメリット
・緊急時に備えて
猫ちゃんが急なアクシデントや病気により輸血が必要になったときに少しでも早く治療できます。
人間の場合と同様、異なった血液型の血液を輸血すると副作用が発生します。
特に、B型の猫にA型の血液を輸血すると非常に強い拒絶反応(急性溶血反応)を起こし、命の危険を伴います。
・子供を産む場合
B型の母親の初乳をA型の子猫が飲むと赤血球が壊れてしまう(新生児溶血)恐れがあるため、子供を産ませたい場合は、母猫の血液型を調べておくと安心でしょう。