コラム
COLUMN
2022.07.10 コラム 動物の病気 看護師コラム
<動物看護師日記>ぷりんちゃん リハビリ記録
こんにちは。廷々です。
暑くなってきましたね!暑さは苦手ですが、友人とBBQをしたり、おいしいものをたくさん食べて乗り切ります😊🍖🐟🍉
さて今回は、トイプードルのぷりんちゃんと飼い主さまと共に励んだリハビリについてお話します。
2022年3月11日に当院に初診で来られました。
トイプードル、16歳の男の子
1週間前に階段から落下し、それから立てない、歩けないとのことでした。
「もう一度歩けるようにしてあげたい」
「シニアだが、最後までわんちゃんらしい生活を送らせてあげたい」
という飼い主さまの希望があり、リハビリをスタートしました。
・自力で立つことができない
・立位の姿勢を保つことができない
・歩くことができない
・足先の反射が弱い
補助をしても立つ・姿勢を保つ・歩くことはできない状態でした。
リハビリ開始前には、どのようなことができないのか、できることは何かを確認します。
自力で排泄が可能かどうか、食事は採れているかなどの健康状態の確認もします。
診察を行い、リハビリと並行して投薬などの治療も開始しました。
リハビリ1回目 3月11日
<リハビリメニュー>
・足先(肉球の間など)を刺激して反射を誘発する
・関節の可動域を広げるストレッチ
・足を地面に着く練習
・マッサージ
補助があればおすわりの姿勢ができることから、おすわりの姿勢を保つ練習もしました。
院内では1時間リハビリをし、自宅でのリハビリの方法も飼い主さまにお伝えしました。
<目標>
まずは前肢がしっかり床につけるようになること
ふせ、おすわりの姿勢ができるようになること
目標は細かく設定し、無理のない範囲でご自宅でもリハビリを実施していただくよう伝えました。
リハビリ2回目 3月17日
<来院時の様子>
まだ足元がおぼつかない様子ですが、自分で立ち上がって歩くことができるようになりました!😲
ただし、自分でストップがきかず、壁にぶつかって倒れることが多く、
補助ありでなら立つ・姿勢を保つ・歩くことができるようになりました。
ご自宅でのリハビリの効果もあり、驚くほどの回復でした。
スタッフ一同、感動です👏✨
<リハビリメニュー>
前回同様+歩行練習
・前肢だけを使用して歩く練習・後肢だけを使用して歩く練習
・軽く腰を支えて歩行練習
フローリングの床は滑って歩きにくそうだったため、ご自宅ではジョイントマットを敷いてもらうか、靴下を履くことを提案しました。
おさんぽソックス – オリジナル製品 – 株式会社松本義肢製作所 – しあわせをかたちにする人と技術の会社 (pomgs.co.jp)
リハビリ3回目 3月26日
<来院時の様子>
自力で立ち上がって歩行可能になりました。
歩行中、壁や障害物を認識して立ち止まったり、避けることができるようにもなりました✨
しかし、ご自宅での食事中には体を支えられず倒れることがあるとのことでしたが、徐々に元通りの生活ができるようになりました。
<リハビリメニュー>
前回までと同様
+お散歩
歩く時間も長くなり、足取りも軽くなりました。
呼びかけに反応して近寄ってくれる姿がとても可愛かったです☻
当院では計3回のリハビリを行いました。
ご自宅ではほぼ毎日、飼い主さまがリハビリを行ってくれていたそうです。
私たちが思っていた以上にぷりんちゃんの回復がはやく、いつも驚かされました。
飼い主さまの目標は、ぷりんちゃんとお散歩しながらお花見すること🌸だったのですが、これも叶えることができました。
ぷりんちゃん自身も、再び歩けるようになったことで、表情も明るくなりました✨
ぷりんちゃんのリハビリを通して、
当たり前にできること(歩く、食べるなど)がこんなにもありがたくて愛おしいことなんだと、改めて気づかされました。
いつも甘えん坊でかわいいぷりんちゃん。
リハビリを楽しんでくれていたようで、私も元気をもらっていました🐶✨
高齢になり、筋肉が衰えて日常生活の動作(歩く・座る・排泄・食べるなど)が難しくなってくるわんちゃんは少なくないと思います。
高齢でもわんちゃんらしく生活できるようにできる限りサポートしますので、
お困りの方はお気軽にお問い合わせ下さい😊