コラム
COLUMN
2019.02.17 動物の病気
内科学アカデミー レポート② 犬の皮膚病について
昨日に引き続き内科学アカデミーに来ております。
学会では大学病院の先生や、各分野での著名な先生方と交流できるため、獣医療の新しい知見や二次診療で行われる最新の治療など幅広い意見交換が行われるので、とても刺激を受けます。
さて、今回は犬の皮膚病についてお話しします。
犬の皮膚病
何かしらの皮膚病を発症する犬はとても多く、特に再発やコントロール不良などで問題になりやすいのが「膿皮症」と「アトピー性皮膚炎」です。
「膿皮症」は皮膚の常在細菌であるブドウ球菌などが感染することで起きる皮膚病です。近年、この病気で問題になっているのが耐性菌の出現です。多少地域で差はありますが、「膿皮症」の原因菌の35~50%くらいは抗生剤に耐性を持つ細菌である可能性があります。
そのため、今までの「膿皮症」の治療は主に抗生剤の内服投与でしたが、これからは出来るだけ抗生剤の内服薬を使用しないで、シャンプーや塗り薬で治療していくことが主流になっています。
「膿皮症」を繰り返して、その度に抗生剤を飲ませているという飼い主様も多いと思います。「膿皮症」が再発するのには何かしらの理由があるはずです。その理由をしっかりと考察し、適切な処置を行うことで、「膿皮症」の再発は抑えられるかもしれません。
また、「アトピー性皮膚炎」は犬に多く見られる免疫疾患です。これに対する治療にはとても沢山の選択肢があります。その中からその子に合った治療法を見つけていくことが、うまくこの病気をコントロールする上で重要になっていきます。
繰り返される皮膚の問題でお困りの方は、一度当院までご相談ください。