コラム
COLUMN
2019.04.29 Cat Friendly 看護師コラム
【動物看護師執筆】猫コラム③ 猫の体のしくみ
今回は猫ちゃんの体の仕組みについてご紹介します。
意外と知られていないことも多いので、ぜひ参考にしてみてください。
・体温
成猫の平熱は38℃前後です。
・足
猫は、長距離を走るのは苦手で、一瞬にして獲物を捕らえるための瞬発力に優れています。
特にジャンプが得意で、自分の体高の約5倍は飛び上がることができます。
獲物にそっと忍び寄るための柔軟性があり、全身はバネのようにしなやかです。
・目
大きな目をしていますが視力はあまりよくありません。人間の10分の1程度です。
しかし、動体視力に優れています。
縦長の瞳孔をしており、明るさや感情などによって大きさが変化します。
猫の目にはタペタムという反射板があり、暗闇で猫の目が光って見えるのは、タペタムに光が反射しているためです。
これによって、猫は暗闇でも目が利きます。
・耳
猫の聴力は五感の中で一番優れているといわれます。
犬の2倍、人の4倍以上もあります。
高音を聞き取る能力が高く、低い音は聞き取りにくいようです。
耳にはたくさんの筋肉がついており、音の聞こえるほうへ耳だけ動かすこともできます。
・鼻
猫の嗅覚は犬ほどは発達していませんが、人の20万倍以上の嗅覚をもちます。
また、フェロモンを感じ取ることができる「ヤコブソン器官」というものがあり、
この器官でにおいを感じ取ると、上唇を巻き上げて半開きにし、前歯をむき出しにする
「フレーメン反応」という独特な動作をします。
・口、舌
猫の歯は全部で30本あります。
猫の舌にはトゲのような突起物があって、毛づくろいの時に櫛の役割をします。
・ヒゲ
口元の周りや、目の上に生えています。
極めて敏感な触覚でありセンサーです。空気の振動をキャッチして、動くものの位置や大きさを把握できる能力があるといわれています。
また、ヒゲの動きによって感情も読み取ることができます。
・爪
猫の爪は指から自由に出し入れすることが可能です。
爪とぎは猫の習性のため辞めさせることはできないので、
爪とぎ器を用意してあげたり、定期的に爪切りをしましょう。
・しっぽ
しっぽの振り方でイライラしていることが分ったり、
ピンと立てている状態であれば甘えているとき、と分かります。
猫の感情を読み取るのはしっぽの動きをみると分かりやすいです。
・肉球
肉球は猫が生活するうえで大切な役割を果たしています。
狩りをする際に獲物に気づかれないように足音を消したり、
高いところから飛び降りるときに衝撃を吸収したり、
足場が悪いところを移動するときのすべり止め、
顔のお手入れの時に肉球を舐めてブラシ代わりにする、などです。
長毛種を飼っている場合、肉球の周りの毛が伸びてくると、
フローリングなどで滑ってしまいます。肉球の周りの毛をカットしてあげることをおすすめします。