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2019.04.21 Cat Friendly 看護師コラム

【動物看護師執筆】子猫コラム③家族として迎える前に

「可愛いから」と安易に飼ってしまって、「やっぱりお世話が面倒だった、予想以上にお金がかかった、旅行に行けない・・・」などの理由で捨ててしまう人がいます。

子猫を飼うということは、(子猫だけではなくすべてのペットに言えることですが)

その子の一生を預かることであり、最期まで責任をもって飼育するのが飼い主の義務です。

子猫を飼う前に、その心の準備ができているか、もう一度確認してみましょう。

猫ちゃんの一生を最後まで見届けられるか

猫ちゃんは平均で15年生きるといわれています。

猫ちゃんを飼ってから15年、引っ越しや結婚、入院など私たちには様々なライフイベントがあるかもしれません。

一度飼ったペットを最期まで飼育するのは飼い主の義務です。

どのようなことがあっても一緒に過ごすという心の準備をして猫ちゃんを家族として迎えましょう。

猫と過ごすためにかかる費用

猫を飼うために揃えるグッズや、毎年のワクチン代、健康診断代、食費、消耗品、避妊・去勢手術代、病気をしたときの治療費など、

猫ちゃんの寿命を15年とすれば、生涯の費用として100万円程度かかるといわれています。

留守の間はどうするか

子猫のうちは、数時間に一度ミルクをあげる必要があるため、長く家を空けるときのために、代わりに面倒を見てくれる人を探しておきましょう。

多頭飼育や他のペットと暮らす時は

猫は共同生活が苦手な生き物です。他にペットがいる場合は、なるべくお互いのストレスにならないよう、少しずつ慣れさせることが大切です。

最初はケージ越しに対面させて様子を見ます。あせらず、数週間から数カ月かけて慣らしていきましょう。

そして何より、先住のペットさんに対する配慮も忘れないようにしましょう。

脱走対策について

窓や扉のちょっとした隙間に手をかけて家の外へ出てしまう猫ちゃんがいます。

外に出ると、交通事故や病気・ケガの危険があります。

完全室内飼いにする場合には、窓や扉のロック、脱走防止柵などを用意しましょう。

猫との生活に必要なアイテム

【食器(ごはん用・水飲み用)・フード】

授乳期の生後4週までは猫用ミルクをあげましょう。

生後4週を過ぎたら、新鮮な水と離乳食を用意しましょう。

食器は子猫が食べやすい、浅めのものを選びましょう。

子猫の成長に合わせたフードを用意することが大切です。

【ケージ】

動物病院に連れて行くときや、災害時など緊急時に一緒に避難するときのためにケージが必要です。小さいころからケージに慣れさせておくことが大切です。

【トイレ、猫砂】

決まった場所でトイレができるように、専用のトイレ・猫砂・掃除用のスコップを用意しましょう。

子猫がしきりに床のにおいを嗅いだり、砂をかくような仕草が見られたら、トイレに行きたい合図なので、トイレまで連れて行って様子を見てください。

猫は綺麗好きなため、トイレは毎日掃除をしましょう。トイレが汚れていると、我慢してしまったり、ほかの場所でしてしまうことがあります。

【ベッド、毛布】

安心して落ち着けるように、ベッドと毛布を用意してあげましょう。

【キャットタワー、猫用おもちゃ】

遊び盛りの子猫のため、たくさん動いてストレス解消ができるように、キャットタワーや猫用のおもちゃを用意しましょう。

キャットタワーには、爪とぎがついているものもあります。遊びながら爪とぎもできて便利です。

猫ちゃんとの幸せな生活のために、必要なものを揃え、環境を整えてあげましょう。

予想外のこと・大変なこともたくさんあるかもしれません。

でも、愛情を与えた分だけ、しっかり返してくれます。

わからないことや、心配なことなど、小さなことでもご相談ください。

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